PARTS INSTALLATION(11)


 ライトチューンの定番といえば吸気系、排気系、コンピュータだと思いますが、今回は更に吸気効率を良くするために、スロットルボディを大径化することとしました。
 装着パーツは52mmのもので、ノーマルは48mmですから4mm拡大ということになります。他に58mmのものも同じくらいの値段で売っていますが、ノーマルの350立方インチエンジンにはマッチングが良くないという意見が多いようです。スロットルだけ大径化してもそんなに多く吸いこめるわけではありませんし、吸気流速が遅くなってレスポンスが低下するという意見もあります。(383ストローカー搭載車あたりになると58mmが要求されるようです)


1.スロットルボディ



←選んだパーツはBBK/edelblockの52mmです。とてもポピュラーなパーツでエックラー、ミッドアメリカ、サミットその他どこでも約$300で入手出来ます。おんなじ物が国内でヒドイ時は¥90,000で売られていたりしますからビックリしてしまいます。
このパーツだけを付けることにあまり意味はないと思うのですが、取り付けに際しては自分の懇意にしているショップで意見を聞いて見るとイイでしょう。僕の場合は52mmがベストとの判断によりコレをチョイスしました。









←左はヘインズのマニュアルです。スロットルには図のように2つのセンサー(上TPS:スロットルポジションセンサー 下IAC:アイドルエアコントロール)が付いています。下側にはクーラント循環路が通っています。取り外しに付いては、まずクーラントを1リットルくらい抜いた上で、この2つのセンサーを外しておき(TPSはトルクス2箇所、IACはコネクターをカチッと外すだけ)、ブローバイとスロットルワイヤ、インテークパイプも外します。そうしたらスロットル前面の4本のボルトを外せばスロットルは外れます。
この時点で左右にクーラント循環パイプが繋がっていますが、クーラントが抜いてあればパイプを外してもそれほど流出しないはずです。万が一クーラントが大量にこぼれた場合、ウォーターポンプの下にあるデスビ損傷のキケンがありますので、くれぐれもご注意下さい。外したパイプの出口は布製ガムテープなどできっちり覆い、作業中にクーラントが流出しないよう十分注意しましょう!パイプが外せればスロットル本体は完全に脱却出来ます。


2.クーラントバイパス


←手に持っている部品の下の部分、バイパスチューブはミッドなどでも売っていますが、10cmくらいの金属パイプなので全然長さが足りません(笑)。ただし両端の太さが違い、ちゃんと太さの違う左右のクーラントチューブを繋げるのに対応しているので、これを生かして延長自作チューブを作成しました。購入したチューブの細いほうの端が直径約12mmなので、それに合う耐高圧ホースとステンレスパイプをホームセンターで購入してきまして、接合部はホースなどの締め具を利用しました。
ステンパイプは1m1000円くらい、ホースは10cm20円くらいでした。結構キレイに出来るもんでしょ?商品化してオークションに出品しようかな(笑)。






←上記バイパスチューブを取りつけたところです。予想以上にスッキリできました。この上にスロットルが乗っかりますので、あまりガサばるとスロットルが取り付け出来なくなってしまいます。狭いところに上手にバイパスするのがコツです。

ところでなんでこんなことしてるのかというと、クーラントは熱湯ですから、これがスロットルを循環していることによりスロットルは常に高温に晒されており、エンジンを掛けているときは手で触っていられないほど熱くなります。極寒冷地なら話は別ですが、循環によって吸気温度が高くなるという弊害により吸いこむ空気が膨張し、単位あたりの酸素が薄くなってしまうのです。また、整備するときにいちいちクーラントを抜くという煩わしい行為から解放されるためにもとっととバイパスするのが得策です。


3.ニュースロットル装着



←左が新しい52mm、右が外したノーマル48mm、写真は上下さかさまになっています。
クーラントはバイパスしてしまいましたが、IACのセンサー取りつけソケットがクーラント循環部に付いているので、旧スロットルの部品を外して移植してあります(接合部には新しいガスケットを使用)。左右にパイプが出ていますがここには何も繋げません。











←あとは付属の新しいガスケットを使い、スロットルをくっ付けてインテークパイプとセンサー、スロットルワイヤを繋げて、クーラントを抜いたのと同量補充してやれば出来あがり!スロットルワイヤは長さがぴったりで調整の必要はありませんでした。

BBK/edelblockの刻印がカッコイイです。見た目も10HPアップ(笑)!







取り付ける場合はK&N等空気抵抗が少ないエアクリや、エアインダクションシステムと併用すれば相乗効果は高まるでしょう。アイドリングが100rpm程度高まったみたいですが、ECMの補正によりそのうち戻ります。高速道路にて使用した感想は、ガバッ!と加速していく時のレスポンスが良くなったような気がします。