PARTS INSTALLATION(13)
C4LT1オーナーにとってヘダースの選択は悩みの種でもあるようです。狭いエンジンルームにはパーツの選択肢が少ない上に作業性は最悪、少々の加工が伴うケースも多く、大工事となる可能性もあります。それでもやっぱり「ヘダース」という言葉の響きの良さには勝てず(笑)、なんか付けたいと思ったわけです。
(これは自分でやってません。やってたら大変な悲劇になっていたと思われます)
1.HOOKER SHORT HEADERS
←これが今回のパーツ、HOOKER(フッカー)のショートタイプヘダースです。いろいろなカタログでしょっちゅう見かける定番パーツですね。写真はセラミックコーティングのヤツで、もっと安い黒塗りペイントのもありますが、塗装がハゲるのが目に見えているのでちょっとフンパツしました。
しかしボルトオンというのは大ウソです。
(本家LINK↓)
写真で見て判る通り等長ではなく、ヘッドから触媒の手前までの短いタイプです。広く出まわっているのでネット通販で輸入出来ますが値段はまちまちで、僕は$480(サミット)で買いましたがエックラーズその他では$650くらいと全然違います。以前にマフラー買ったときにも感じたのですが、エックラーはアメリカ本国でも高いと言われているらしいです。
このパーツについて本国のC4オーナーのHPも含めて、いろんな情報を収集してみましたが賛否両論で「短いヘダースはパワーアップに貢献しない。金のムダだ」という人もいるかと思えば「いんや、ロングタイプよりトルクは上がる」など様々ですが、それは時と場合というか目的によって違うと思うわけです。僕の場合は以下の点を優先しました。
@町乗り主体だから触媒は外したくない。Aパーツの値段的にロングより安い。B触媒から下は関係ないので工賃も安く済む(ハズであった)。Cそれでもセラミックコートはノーマルのエキマニより断然カッコイイ(笑)
ところでそもそもこれをヘダースと呼んで良いものか?またエキマニ(エキゾースト・マニフォールド)とヘダースの違いはなんなのか?という疑問を持っている人は結構いらっしゃると思います。僕も未だにその定義は知らないのですが、商品名がショート・ヘダースなので(笑)一応これもヘダースの一種であろうと理解しています。
※C3の大御所ゴ・ホンダ氏のHPにHOOKERのヘダースに関するアメリカ人との興味深いやりとりが出ていますので、Reading
the "VetteNet"の記述を一度ご覧戴くととても勉強になる上に大変笑えます。
2.自分で取りつけられるだろうか?
アメリカ本国でコレを実際自分で取りつけたという人のHPにこんな記述があります。
「To raise the hood of your vette and look
down at the old cast iron manifolds you
will think that this would be a big job but
actually it is not. The only complaint I
have is the difficulty getting to some of
the bolts but with a little perseverance
it can be done and done neatly. 」
SAKU:拙訳(コルベットのフードを開けて古い鋳鉄マニフォールドを見下ろした時、あなたはこれが大変な作業であるように思うでしょうが、実際にはそれほどでもありません。
私が思う唯一の不満はいくつかのボルトに到達しづらいということですが、それも少々の忍耐でちゃんとできます)
コレを読んで・・・そうか、見るからに大変な作業に見えるが実際はそうでもないのか・・・と真に受けて自分でやるのはやめた方が無難です(笑) 一応外す前に工具類が届くのか下見(実際やめましたが)ということで、ノーマルのエキマニはどんな感じかと言うと、
←右バンク(助手席側)です。こちらは実際、外すのはまあなんとか行けそうだな〜と思いました。触媒のフランジはクルマを持ち上げて下から作業するようです。ただ問題は新しいヘダースのフランジとヘッドがちゃんと付くかどうか?EGRパイプの長さがちゃんと合うかどうか?
しかしヘッド側のフランジがサビサビで汚いですね。実はヘダースを取りつけたいと思った動機の一つはこれなんです。
←左バンク(運転席側)、見た瞬間からイヤな感じです。見えてるとこだけでもASR、オルタネーター、コンデンサーを外さなければなりません。他にもワケわからないパイピングもありますし、エキマニ自体殆ど隠れています。それら全部外してしまえば右バンクと同じ状態になるハズなので、やってやれないことも無いような気もするが・・・
しかし僕の場合、作業途中のままクルマを置いておく場所もなく、土日の二日間で確実に完成して自走出来ないと困るので、こりゃやっぱりやめておこうという結論になりました。
これ見るとLT1オーナーはプラグ交換すら自分でやる人は殆ど居ない、というのがお分かりいただけると思います。コスト対比労力が掛かりすぎてガンバルのが馬鹿馬鹿しいと思えるからでしょう。
まー、餅は餅屋じゃないですけどプロに頼むのが安心かつ結局安かったりします。
※今回の取りつけはカマロ乗りに人気のショップ、浜松のウエストクラブさんにお願いしましたが、ここの社長さんはとてもイイ人で(笑)、僕のような駄客のわがままを快く引き受けてくださいました。
3.パーツについて
自分で取り付けるのはムリだろうという判断によりショップに依頼したのですが、お願いしてから重大な事実が発覚!一見なんの問題も無いと思っていたこのヘダース、片側3つあるヘッド側のフランジの向きが全然揃っていなくて、そのままでは全く取りつけ不可能であることが判明しました。取りつけ前の写真が無いので分かりにくいかと思いますが、両側の腕みたいなパイプ(左側1番と7番、右側2番と8番)はまあまあフラットに近いのですが、真中の2本ずつ並んでいるパイプ(左側3番5番、右側4番6番)のフランジはヒドイ溶接で、床に置くと5度くらいの角度で浮いてしまうような状態でした。この部分が平らになっていないと排気漏れの原因になりますので、一時は諦めようかとも思いましたが、旋盤屋さんに持っていって相談してもらいました。特に左側はかなりひどくて研磨だけでは対応出来ず、結局パイプに熱を加えて曲げた上で全てのフランジがフラットになるように研磨かけてもらったのですが、なんと今回はこの加工を施すことに最もお金が掛かってしまったのです(涙)
ちゃんとしたものならここまでしなくても付くらしいので、僕の場合はかなりのハズレを買ってしまったようですが、有名なHookerのヘダースの精度がこんなにヒドイとは全く想像もしていませんでした。こういうバカらしいことを避けるためには、フランジにガスケットを付けるプレートが付いているものが安心なような気がします。
(現物見たことが無いので実際どうだか判りません。あしからず。)
結論:やっぱメイドインUSAは信用できん。(自分でやるなんて到底不可能であった。)
4.装着図
←なにはともあれ取りつけて戴きました。残念ながら熱を加えた部分の艶が無くなっていますが、ノーマルのさびさびエキマニと比べると見栄えは相当に良くなったと思います。
※ちなみにEGRパイプの取りつけ場所が合わない為、3cm程カットして溶接してあります。
形状を比較すると、ノーマルは排気管がヘッドから直角に真下の触媒に向かっているのに対し、ニューヘダースは多少なりともラウンドさせているのが判ります。この差は大きいのでは無いでしょうか?ノーマルには付いていたヒートシールドが無いことと、サーモバンテージを巻いてないのでプラグコードがちょっと心配ですが、一応Livewiresの耐熱(1400°F)ハイテンションコードを信じましょう。
さてさて装着後のインプレッションですが、まず音は確実に大きくなります。アイドリング時はそれほどでも無いのですが、加速していく時の咆哮は相当なもんです(はっきり言ってウルサイ)。でも迫力あるV8サウンドはそれなりに魅力があって気に入りました。肝心の性能のほうはどうなのかというと、あくまで体感ですが中間加速域でのトルクがモリモリ出てるようです。もしかして音がスゴイので錯覚してるのではないかと思い、広くてすいている道路で何度か全開してみましたが、どうやら気のせいではないみたいです。もう一度シャシダイに乗っけたくなりました。
で、まだ取りつけて間も無いのですが、ちょっと気になる点として1500回転前後で室内まで伝わってくるバイブレーションがあります。これはヘダースのせいなのか、取りつけに関わるものなのかまだはっきりしていないのですが、近いうちにもう一度点検してもらうつもりです。
(2001/12/10)